初めて株を売却するのは緊張するものです。本記事では、楽天証券でパソコンから株を売却するまでの全手順を完全解説。
売却のタイミング判断から税金の基礎知識まで、初心者が必ず押さえるべきポイントを紹介します。
実は「売却」は「購入」より重要。失敗しない売却戦略を習得しましょう。
売却前に知るべき基礎知識
売却時に発生する3つのコスト
| コスト | 説明 | 50万円売却時の例 |
|---|---|---|
| 売却手数料 | 証券会社への手数料 | 275円 |
| 譲渡所得税 | 利益に対する税金 | 利益×20.315% |
| 確定申告手続き | 税務申告の手間 | 特定口座なら不要 |
特に「譲渡所得税」は利益の20.315%が自動引かれます。例えば、10万円の利益なら税金で2万円以上が引かれ、手取りは8万円以下になることを意識しておきましょう。
楽天証券の「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでいれば、税金は自動計算され、確定申告は不要です。
売却タイミングの3つの戦略

戦略1:配当金重視の「長期保有売却」(初心者推奨)
売却時期: 購入後3~5年経過後
最も簡単な戦略は「配当金をもらい続けながら、数年後に売却する」方法です。
具体例: 利回り3%の株50万円を購入
- 1年目:配当金1.5万円
- 2年目:配当金1.5万円
- 3年目:配当金1.5万円+売却益2万円
- 3年間の合計利益:6.5万円(税前)
この戦略では判断が簡単で、短期売買よりストレスが少なくなります。
戦略2:利益確定の「目標値売却」(中級者向け)
売却時期: 購入価格から20~30%上昇時
購入時に「この価格に達したら売る」と目標値を決めておく戦略です。感情的な判断を避けられ、利益を確実に確定できます。
判断例: 100円で購入 → 130円で売却(30%利益確定)
戦略3:損切りの「損失最小化売却」(リスク管理)
売却時期: 購入価格から5~10%下落時
投資で最も重要なのは「損を大きくしないこと」です。
損切り判断の目安:
- -3%以内 → 正常な変動、保有継続
- -5~10% → 検討段階、企業ニュース確認
- -10%超 → 売却検討開始
- -15%超 → 売却推奨
重要なのは「損切ルールを事前に決める」ことです。相場が下がった時に冷静に判断するのは難しいからです。
楽天証券 株売却5ステップガイド
初心者向け – わかりやすい売却手順解説
マイページで保有株を確認
- 楽天証券にログイン
- 画面右上の「資産状況」をクリック
- 「保有株式一覧」で現在の利益・損失を確認
現在の利益・損失が表示されます。売却前に必ず確認しましょう。
売却したい銘柄を選択
確認する3つの項目
- 現在の株価 :参考情報として確認
- 評価損益 :現在の利益・損失を再確認
- 配当落ち日 :配当を受け取れるか確認
配当落ち日の前日までに保有していないと、配当がもらえません
「売る」ボタンをクリック
銘柄詳細ページの右側にある赤い「売る」ボタンをクリックして、売却注文画面を開きます。
売却方法と数量を指定
2つの注文方法から選択
| 注文方法 | 説明 | 約定確度 | 初心者向け |
|---|---|---|---|
| 成行注文(推奨) | 現在の株価で即座に売却 | ほぼ100% | ★★★ |
| 指値注文 | 希望価格で売却 | 低い | ★★☆ |
「成行注文」で確実に売却することをお勧めします。
売却手順
- 売却方法を選択(成行注文が推奨)
- 売却数量を入力(全部売却 or 一部売却)
- 「注文確認」をクリック
注文内容を最終確認して完了
成行注文なら数秒~数分で約定。売却代金は2営業日後に楽天銀行に入金されます(マネーブリッジ連携時)。
売却時に陥りやすい5つの落とし穴と対策

落とし穴1:配当落ち日を過ぎて売却
配当権利落ち日の前日までに保有していないと、配当をもらえません。
対策: 配当を目当てに保有している場合は、配当権利落ち日の前日までは売却しないようにしましょう。
落とし穴2:営業時間外に売却注文
営業時間外(15:00以降)の成行注文は、翌営業日の始値で約定します。
対策: 重要な売却は「平日9:00~15:00」の間に実行してください。
落とし穴3:指値注文で売却タイミングを逃す
「もう少し高く売りたい」という欲張りから指値注文をすると、売却機会を逃します。
対策: 初心者は「成行注文で確実に売る」ことを優先してください。
落とし穴4:部分売却と全部売却の混同
複数回に分けて購入した場合、売却時の計算が複雑になります。
対策: 売却時に表示される「利益・損失」を確認してから実行してください。
落とし穴5:売却後に「買い戻したい」と後悔
売却後、株価がさらに上昇して後悔するケースは珍しくありません。
対策: 売却計画を立てたら、その判断を信じること。短期での買い戻しは控えましょう。
よくある質問(FAQ)

売却後のステップ
売却代金が入金されたら、以下の3つの活用法から選択します:
| 活用法 | 説明 | メリット |
|---|---|---|
| 再投資 | 新しい銘柄に投資 | 継続的に資産を増やせる |
| 一部現金化 | 半分現金化+半分再投資 | 利益を現実化できる |
| 全額現金化 | すべて現金化して終了 | 焦らず腰を据えた計画ができる |
初心者は「一部現金化+一部再投資」がバランス型でお勧めです。
最後に:売却後の最終チェックリスト
- 売却代金が正しく入金されたか
- 税金の計算に誤りがないか
- 次の投資先は決まっているか
- 今回の売却から学べることはないか
- NISA口座なら税金がかかっていないか確認
最後に「今回の取引から何を学んだか」を記録しておくことが、次の投資成功につながります。
